塀の共有(境界関係)

隣地の建物と自身の所有地の建物との間に堀が無ければ、費用を半分ずつ負担するよう請求はできます。ただし、半分ずつの負担とするには相手と協議して協力してもらう必要があり、協力してくれないのであれば、裁判所に訴訟を提起しなければ費用を負担してもらうのも困難と思われます。

 また、隣家の承諾がなければ、原則として高さ2メートル以内の板堀か竹垣とするとされています。

 高さ2メートルを超えてアルミフェンスやブロック堀を設置する場合、増額した分は建築した者が負担しなければならないとされています。

 もし、相手方の協力が難しいのであれば、自己所有の敷地内に自己負担にて塀を設置することはできます。

 この場合、隣家の日照、通風、眺望を著しく阻害しないよう気を付ける必要があります。

敷金問題

 敷金というのは、建物の賃貸借契約に際し、賃借人の賃料支払いの債務等を担保するため、家主である賃貸人に交付される金銭です。つまり、賃貸借契約終了後の明渡しの後に、賃料の未払分や修繕費を引いて戻ってくるお金です。

 また、敷引金とは、敷金の一部を返還しないとする特約によるお金です。更新料とは、賃貸借の契約を更新する際に賃借人から賃貸人に交付されるお金で、賃貸人が返さなくていいものであるといわれています。

 事務所や店舗の場合、保証金という名目で授受されることもありますが、その内容としては敷金です。

 敷金返還の問題となるのは、賃貸物件の損耗に関する原状回復の範囲とその費用を賃貸人と賃借人とでいずれが負担するかが争点となります。

 原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値減少のうち、賃借人の故意、過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗、毀損を復旧することと定められています。

 建物やその設備というのは、通常は時間の経過とともに劣化、損耗しますが、これは経年変化であり、原状回復義務には含まれないとされています。

 ただし、賃借人の故意、過失や善管注意義務違反によって、通常の損耗を超える部分については賃借人が原状に戻して賃貸人に返すべきとされています。

 原状回復費用は敷金によって充当され、他にも賃貸借契約終了時の賃料不払いや明渡しまでの損害金についても担保されます。

 敷金返還を検討する場合は、まず賃貸借契約の内容を確認するところから始めます。原状回復に関する特約の内容がどうなっているかやクリーニング費の負担など確認していきます。

 また、いつから入居しているかといった賃貸期間も確認し、特別損耗にあたる場合でも賃貸期間に応じて負担が軽減されることがあるため、確認しておく必要が有ります。

夫婦間での寄与分

夫婦間の財産制は以下の通りとなります。

夫婦は、婚姻の届出前にお互いで財産に関する契約をしなければ民法の規定によって夫婦財産制に従うことになります。

婚姻費用の分担

 夫婦は、その資産や収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用(医療費、生活費など)を分担します。

日常家事債務の連帯責任

 夫婦は、もう片方の相手方が日常の家事に関して第三者と取引をし、債務を負担したとき、夫婦のもう一方はその債務について責任を負うとされています。

ですから、例えば妻がクレジットカードで買い物をした代金の支払債務は夫も負うということです。

夫婦別産制の原則

 夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その者の固有の財産となります。夫の収入を妻が自己名義で貯金しても、それは夫固有の財産となります。

 夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有であるものと推定されます。ですから、どちらが取得した財産かはっきりしないものは夫婦二人のものと推定されます。

では夫婦間では相続の際、寄与分は認められるのでしょうか。

寄与分について

 寄与分とは共同相続人の中に相続財産の維持や増加に特別の寄与(貢献)をした者がいる場合、その貢献に応じた金額が相続分に上乗せされることで衡平を保つ制度です。

 共同相続人とありますが、民法改正により共同相続人以外の被相続人の親族についても特別寄与料が請求できるようになりました。

 寄与分が認められるには、共同相続人であること、被相続人の財産の維持や増加に貢献したということ、特別の寄与であるということが必要となります。

 そのため、夫婦間では協力扶助義務があるため、特別の寄与はなかなか認められないということになります。そもそも夫婦間では法定相続分が大きいという点があり、寄与分を主張しなくても相続分が多くなっています。

寄与分を認めるかどうか、それは相続人の遺産分割協議でまず決めることになります。話し合いがまとまらなければ、遺産分割調停の申立てにて進めていくこともできます。